22.Bowen's disease:ボーエン病

定義 皮膚粘膜の表皮内癌 特有の病理組織所見を有する


原因 多発性Bowen病ではヒ素が原因とされる  
  ※ 内臓悪性腫瘍の合併率が高い

症状
 境界鮮明な紅褐色局面,鱗屑が付着
 体幹・四肢など被覆部位に好発


病理所見
 表皮の不規則な肥厚
 上皮性多核巨細胞
 核分裂像
 個細胞角化


治療
 切除 凍結療法 局所化学療法

ヒ素摂取(事件や井戸水)などで、ヒ素角化 症が生じ、多発性ボーエン病の原因とな りうる。







 


 
紅色肥厚症
  Bowen病が陰茎亀頭部,女性外陰部,口腔粘膜などに生じたもの

                          

 
    表面がビロード状を示す



イ トーひと言:治療の「切除」というのは、皮膚悪性腫瘍として、完全摘出して、小さい場合は 単純縫合し、大きい場合(単純縫合出来ない場合)は、植皮を行う。当科ではほとんど全層植 皮を行っている(術後状態が分層植皮より綺麗であるため)。
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