皮膚潰瘍の原因・・・多いのは外傷や熱傷・・・保存的や手術治療で改善
難治性皮膚潰瘍・・・なかなか治らない、または再発する皮膚潰瘍。潰瘍部以外に原因・・・血行障害・神経障害
その原因:動脈疾患(動脈閉塞・血栓症)、静脈疾患(下肢静脈瘤と深部静脈血栓後遺症)
神経障害(糖尿病、脊損など)、血管炎+微小血栓(膠原病など)、慢性炎症
問診・診察について
間歇性跛行:
夕方の下肢浮腫:
既往歴や合併症:
動脈性皮膚潰瘍(虚血性潰瘍)
閉塞性動脈硬化症(ASO):腹部大動脈〜下肢動脈の動脈硬化性閉塞による慢性の血流障害
フォンテイン分類(症状の進行により4段階に区分)
T度は下肢の冷感、しびれ
U度は間歇性跛行(一定距離の歩行によって筋肉痛が起こり、休息後再び歩行可能になる)
V度は安静時の下肢の疼痛
W度は下肢の皮膚潰瘍、下肢壊疽
動脈血栓塞栓症による皮膚潰瘍
心房細動による左房内血栓、動脈瘤や不整動脈の壁在血栓などによる末梢の血栓塞栓
バージャー病(閉塞性血栓血管炎)
<1>動脈内膜層の炎症性変化。血栓の形成、次いでこれが器質化をきたし閉塞する病変。
<2>血管全層炎であって、通常四肢主幹動脈を侵す。
<3>下肢の動脈に多い。<4>青壮年男子に多く、日本の四肢慢性動脈閉塞症の2/3を占める。
症状<1>20〜40歳の喫煙男子に多い(女・老人はまれ)<2>下肢片側性に倦怠感・冷感・蒼白化
<3>次いで間欠性跛行 <4>患肢末端に疼痛が反復、完全血管閉塞では疼痛の為横臥出来ない。
<5>患肢末端にチアノーゼ・紅斑・小出血をきたし、やがて壊死に陥り回復しない。
糖尿病性皮膚潰瘍(糖尿病性壊疽)
狭義の糖尿病性壊疽・・・末梢神経障害による
糖尿病性末梢神経障害+ASOによる壊疽
※糖尿病に伴うASOの特徴は:
| 末梢神経障害 (狭義の糖尿病性壊疽) |
末梢循環障害 (閉塞性動脈硬化症) |
|
| 糖尿病罹病期間 | 長期が多い | 一定しない |
| 糖尿病コントロール | 不良 | 関係なし |
| 前駆症状 | 外傷・熱傷・水疱 | 冷感・間欠性跛行 |
| 自覚症状 | 無痛性 | 有痛性 |
| 皮膚温 | 暖かい | 冷たい |
| 末梢動脈拍動 | 良好 | 減弱・消失 |
| 潰瘍所見 | 乾燥・角化・湿潤(感染) | 境界鮮明・深い |
| 発生部位 | 足趾・足背など多発 | 足趾尖端 |
| 予後治癒 | 良好、再発性 | 難治性 |
| 治療 | 保存的治療 | 血行再建・切断 |
動脈性皮膚潰瘍の治療
原因・部位により治療法が異なる
静脈性皮膚潰瘍
静脈性潰瘍の原因
下肢静脈瘤の分類
1次性下肢静脈瘤
表在静脈である大または小伏在静脈そのものに原因のあるもの。
2次性下肢静脈瘤
大または小伏在静脈以外に原因(深部静脈血栓症など)があり、2次的に表在静脈が拡張し、これがバイ
パスとなっているもの、など。
1次性下肢静脈瘤の主な成因
表在静脈弁不全
交通枝弁不全
静脈壁の脆弱化
AVシャント説
その他
下肢静脈瘤の治療の適応
静脈瘤が高度で将来合併症を起こす可能性のあるもの
浮腫・皮膚炎・潰瘍など うっ血症状が著明なもの
疼痛・易疲労感などの愁訴の強いもの
静脈瘤の部分に血栓性静脈炎を繰り返すもの
(美容上の適応)
現在の下肢静脈瘤治療
硬化療法:高張食塩水・ポリドカノールの静脈内注入
逆流静脈結紮・切離
伏在静脈高位結紮+膝部結紮+不全交通枝結紮
ストリッピング(鼡径から下腿1/2までの大伏在静脈抜去)
上記治療後は必ず圧迫療法を行う。
上記治療を行い約1ヶ月経過観察の後、残存する瘤に対して「硬化療法」を行う。
伏在型には「硬化療法」のみの治療は行わない。
下肢静脈瘤治療の不適応・禁忌 または保存的治療を選択すべき状態
手術に耐えられない高齢者や重篤な全身合併症、シャントを有する心疾患患者など
静脈瘤が静脈還流路となっている場合(2次性静脈瘤)や深部静脈血栓症やその既往のある人
閉塞性動脈硬化症などの下肢動脈閉塞性疾患
治療部位に化膿性・感染性病変のある場合
妊娠中など一過性の静脈瘤の可能性のある場合
硬化療法の不適応: いわゆる尖端恐怖症傾向の人
運動制限のある下肢
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