9.hypertrophic scar:肥厚性瘢痕

 熱傷や外傷後の深い創 傷や、創傷治癒遅延となったときに、この部分が肥厚しながら治癒した後の状態。
 皮膚腫瘍に分類されるものではない。


 ケロイドに似る。しかし、キズの範囲を越えて広がらない。
 
 治療:摘出。ステロイド局所注射。トラニラストの内服。

写真は熱傷後の肥厚性瘢痕


右下の写真は、胸部正中切開による手術の縫合創(ややケロイドに近い)
   

  




イトーひと言:治療は、幅のほとんど無い場合は、盛り上 がった瘢痕のすぐ外側を綺麗に切って、皮下を縫合して真皮縫合では、充分盛り上げて縫って、表皮縫合では、皮膚 面を綺麗に合わす様に縫います。Z形成やW形成を行う場合もあります(これは手術のところで説明)。ほとんど局 所麻酔で行います。
熱傷後など広範囲の肥厚性瘢痕では、複数回に分けて、瘢痕部分を摘出して瘢痕の大きさを小さくするように縫って いきます(分割切除といいます)。場合によっては、瘢痕部分をとって、植皮を行うこともあります。
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