講義の質問

平成２4年度３年生伊藤講義
9月25日（火）　１限目
質問一覧

放置するべきできない，医師に相談を最低限する必要のある良性腫瘍は専門医としてはどれと考えますか。・皮膚良性腫瘍の様なんだけど、実は違う悪性腫瘍かもしれない場合ですね。　最近出来たホクロ様の皮疹、脂漏性角化症の一部、皮膚を突き破りそうな小児の毛母腫、小児・若年者のケロイド、ケラトアカントーマ、小児の肥満細胞腫など
真性ケロイドは手術＋放射線治療を選択しなくても、元の形のように治ることはあるのですか？治療は難しいと書いていたのですが… ・ほとんど元の形にはなりません。
ケロイドとか瘢痕ケロイドは放置しても悪性化しないのですか。
・悪性化は、ほぼないです。
「肥厚性瘢痕の治療において」正中切開によってできた瘢痕を摘出して縫合すると、また肥厚性瘢痕になるのではないのですか。
・なかなかスルドイ質問やねぇ。うまく摘出して、上手に真皮縫合して、術後の経過を診ながら、ちょっと圧迫したりすることがあります。真皮縫合については次回の講義で、または、下記のビデオを（パソコンでないと出てこない）このページのビデオ

毛細血管拡張性肉芽腫になる人は遺伝的な因子を持っているのでしょうか。・たぶんないと思います。

手術の動画もっと見たいです。・講義時間の制限があり、次回も何本かは見てもらいますが。下記にもあります。 http://itotak.m78.com/syugi1.html

9月25日（火）2限目
質問一覧

ボーエン病みたいな紅斑があっても何年経っても何も変化がなかったらそれはただのあざですか。・おそらくそうだと思います。

脂漏性角化症が、がん化（SSCに？）する可能性はどの程度でしょうか。・ほとんどありません。ただSCCを脂漏性角化症と誤診することがあり、生検が必要な場合もあります。

ダーモスコピーの原理がわかりません。・原理というか、単なる拡大鏡の仲間です。
http://image.search.yahoo.co.jp/search?rkf=2&ei=UTF-8&p=%E3%83%80%E3%83%BC%E3%83%A2%E3%82%B9%E3%82%B3%E3%83%94%E3%83%BC

皮角を切除している動画を見たいです。・皮角の手術をしている動画はないです。
皮膚癌を引き起こすヒトパピローマウイルスは特定の種類のものなのでしょうか。いぼの原因がパピローマウイルスだと聞いたのですが… ・ヒトパピローマウイルスは、たくさんの種類がある（100以上は報告されている）。明確には特定されていない。
写真ではすごく大きな腫瘍ができていたりしていましたが、患者さんの多くはここまで悪化するまでほっておくのでしょうか。・大きくなるまで放置している人もあれば、とても小さいホクロを気にする人まで、人さまざまです。

基底細胞癌の患者さんの手術で、顔の手術はすごく痛そうで怖そうな感じを受けましたが、全身麻酔を望まれる方はいないのですか。・小さい手術でも全身麻酔を希望される患者さんはおられます。逆に、大きな手術を、通院で局所麻酔でやって欲しいと言われる患者さんもいて、これもまた、人さまざまです。　当科では基本的に局所麻酔で出来る手術は、患者さんが全身麻酔を希望されても、「充分説明して納得して頂いて」、局所麻酔で行います。小児の場合は、比較的小さな手術で急ぐ場合は、手術中に体動で危険と判断される場合に全身麻酔で手術を行う場合はあります。