医療と医学

 このブログの題名にしたのだが、「医療と医学」については、毎年学生への講義の中で少しだけ話している。学生がどこまでそのことを聴いているか、頭に 入っているかは、全く別物だが、話している。
 大学で講義をする、学生が勉強するのは「医学であって医療ではない。本当に大切なのは医療である」というようなことを喋っている様な気がする。
 もう随分前の話だが、チュートリアル教育の導入に反対し、しかしそれが導入されてからは積極的にチューターとして学生の教育には携わっているつもりだ が、私としては、医療を学生に教える絶好のチャンスと思っていたが、実際には、医学をチュートリアル教育でやっているだけ、という気もする。
 「チュートリアル」教育を「中途にリアル」教育などと私はよく言ったりしているが、もっと過激にリアルに出来ればよいと思っている。
 しかしながら、まだ学生にどんなテーマを与えて考えさせるかについて、自分の頭の中でまとまりきっていないので、リソーサーを担当出来ていない自分に不 甲斐ない気持ちはあるのだが、毎日とはいかないまでも考え続けてはいるが、考えれば考えるほど難しいものである。


「ちなみに」
 国語辞典を見てみると「医療」とは「医術で病気を治すこと」とあり、「医学」とは「生体の構造・機能および疾病を研究し、疾病の診断・治療・予防の方法 を開発する学問」(広辞苑)とか「病気をなおしたり、予防したりする原理と方法を研究する学問」(新選国語辞典)と書いてある。
 ちなみに、私の机の上にある「南山堂 医学大辞典」には、医学も医療もどちらもその「見出し」がない。