「医療現場のコンピュータ」
医療費請求システムは昭和時代から導入され
ていたが、医療現場にコンピュータが導入されるようになって、15年くらい経過したでしょうか。
診察室や病棟の詰所でコンピュータを使って検査を依頼(オーダー)するオーダリングシステムが平成に入った頃から全国の病院で導入検討され、ちょうどそ
の頃私自身は、職場の業務を簡略化する目的で・・・ただそれだけの目的で、「大嫌いだったパソコン」を購入し、ただ単に診療支援用の目的でデータベースソ
フトを購入した。
目的は皮膚科での仕事の簡略化・省力化だけなので、目的とする部分の業務分析してその当時行っていた重複作業や手書き作業をパソコンにやらせて、本来の
医療業務の時間をより多く確保するのが目的であった。
思いついてからそれが完全な業務システムになるまで約半年を要したが飛躍的に作業効率が上がった。具体的には患者さんの病状経過を記録した写真を整理す
るシステムであり、この導入で写真整理の時間は約十分の一に短縮された。いくつかの大学病院の皮膚科でこのシステムを真似て頂いて便利になったと喜んでも
らった。
同時に私の大学・病院の中でも、「皮膚科ではパソコンを有効利用してるよ」と、当時の情報処理同好会で講演を頼まれたが、そんなこんなで、平成3年に我
が兵庫医大病院もコンピュータ化を考えようと私も提案し「コンピュータ小委員会」なるものが出来、初めての会合で私もその幹事の一人に任命された。そして
数年の検討の後、平成6年に第一期オーダリングシステム(病棟でのオーダリングシステム)が稼働することになった。
しかし、稼働するまでの検討は大変も大変で、想像を絶する検討会の連続だった。
思いだしただけでも疲れてきたので、今日はここまで。