2010試験の結果・・・兵庫医科大学皮膚科学教室・伊藤孝明
今年は、25/100点を出題しました。

少し内容を変えた部分はありますが、基本的に過去問からリクエストの範囲で出しました。
残念だったのは、完全完璧満点が、一人もいなかった事です。0点もいませんでしたが。
これについては、講義での説明が足りなかったと考え、採点方法を変えました。結果25点も何人もいました。

また、最初は、「1つの設問をすべて正解して加点」、のつもりでしたが、そうするとかなり悪くなる(1つのチョイミスで0点になる)ので、カッコ内の正解 があれば、1点ずつでも加点していく方法にしました。
ただし、文字の間違いは、×にしました。
例えば、悪性黒色腫の、ABCDのAは「非対称」または「非対称性」ですが、「非対象」や「不対称」は×。

私の説明不足で、1次性下肢静脈瘤の手術治療は「ストリッピング」と「高位結紮術」ですが、硬化療法も正解にしました。本当は硬化療法は手術ではないです が、その説明が足りなかった様でしたので。

もうひとつ、一番最後の問題で、「しかし植皮は(  )の部分には生着しないため(  )などで再建する」ですが、生着しないのは、「骨・腱」か「骨膜の ない部分」などですが、「感染部」と書いている学生がたくさんいました。
「感染部には通常は植皮も皮弁も行わない」ので、文章が整いません。よって「感染部」は減点にしました。

また、「頭皮」の部分には生着しない、と勘違いしている人が多かったのですが、これは講義中に明確に「骨膜のない部分には植皮は生着しないので、骨膜のな い部分は皮弁で覆って、皮弁採取部は骨膜を残して、その上に植皮をした」とビデオを見てもらいながら、説明していますので、「頭皮」は間違いです。
ここにはいろんな文字を書いてくれましたが、正しいもののみ正解にしました。

結局25点満点で、20点未満は18人、23点以上が42人でしたので、他の出題者より、甘い採点になっているかもしれません。
(大きな下駄を装着しました)

平成22年10月19日記載

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完全にリクエストの範囲内にします。
かつ、過去問の形式です。

9月14日の内容では
悪性黒色腫
基底細胞癌
脂漏性角化症とレーザートレラ
ケロイド
ケラトアカントーマ
有棘細胞癌
肥満細胞腫・ダリエサイン
ボーエン病
粉瘤
グロームス腫瘍
乳房外Paget病
日光角化症
肥厚性瘢痕


10月5日の内容では
全層植皮と分層植皮の比較を中心にした植皮について
深部静脈血栓症(どちらの足に多いのか)・下肢静脈瘤を含めた下腿潰瘍について
フォンテイン分類を含めた動脈虚血性潰瘍について


基本的に過去問と同様の問題を出します。
臨床写真・組織写真を提示して、カッコの中に写真の記号を入れて、必要な文字を記入する形式と、
カッコに文字を入れる形式です。

このWEBページに載っている過去問がすべて出来れば、25点取れます。
ただし、汚い字は減点になります。


まだまだ先の話ですが、卒業試験や国家試験対策は、それぞれの過去問でバッチリ勉強して下さい。
健闘をを祈る!!